戦略を【コンセプト策定・拡散と販路開拓】に絞ること。
戦術は3つ。 ❋「頼まれごとは試されごと」と捉え、期待を超える仕事に仕上げること。 感謝と感動の領域を目指すと言い換えてもよいですね。
❋依頼する側の興味・関心事だけに焦点を絞り、欲張らないこと。 最初から大きな仕事を取ろうとせずに、相手が欲する部分に集中することを意味します。
❋スポット的な仕事の中で"信頼口座の残高"を増やし、段階的に次の依頼につなげていくこと。 小さな成果を積み上げて相手からの信頼を得る中で、横断的に展開を広げていこうというものです。
最近は社会保険労務士の開業に携わるケースが増えているので、今回は戦術について具体例でお伝えしますね。
開業当日に大きな仕事をゲットしたAさん。 1ヵ月後には二匹目のドジョウが待っていました。 社労士にとって『就業規則の作成』は比較的単価の高いサービス。 これを1ヵ月間で2本受注したのだから大したものです!
但し、士業が最も望むのは『顧問契約』 そりゃ、そうですね。 毎月安定した報酬が入るからです。 だから、たいていここの獲得を目指します。
ところが、知名度も実績もない新参者にお願いする会社はほとんどないでしょう。 そもそも社労士に何ができるかを知っている人が少ない。顧問を抱えていない場合は…。
でも、ここに潜在ニーズがあるのです。 一つは、専門家としての認識。 自社が対処に困っている問題は相談してみようという意識はあります。
もう一つは、法令に偏り過ぎた対応によって労務と人事を分けているため、経営者の本質的なニーズに応えていない点でしょうか。
最後に、正直・誠実・謙虚を併せ持った真摯な社労士は少ないようです。 顧問社労士を替えたい需要がかなりあるのがその証拠。
この3つが、後発でも市場を切り崩していける要素になると思っています。
Aさんは、今依頼されている就業規則の作成を通じてやろうとしていることがあります。
その会社が抱えている問題や課題をあぶり出すこと。
何も就業規則に限った事じゃないですね。 他の書類それぞれにも意義がある。 その意味・目的・成果を明らかにすれば、そこからみえて来るものがあります。 それが問題点や課題だったりします。 ここをルーティーン化している限り、ずっと感じ取れない感覚ではないでしょうか。
こういう場でも論理と感性の両方を発揮したいものです。
これを繰り返していけば、自然に提案することが増えます。 トラブルの未然防止や傷口が広がる前の解決に役立ちますね。 連絡をもらってから初めて動く従来の社労士スタイルとは真逆。
これらの戦術で成果を出している人には共通点があります。 戦術の前に戦略面でのコンセプトを明確にしていること。 そのコンセプトには、共通のキーワードを見い出せます。 「幸せ」「快適」「貢献」「架け橋」「成長」 など。
そして、売上や利益の前に"奉仕"の気持ちが強いこと。 頂戴した報酬の一部は自己投資に回し、お客様へのサービスの質向上で還元する気概があること。 値決めで安請け合いする必要がない理由です。
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